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【特集】ミロ展【応募〆切2/21】

ミロ展_東京都美術館
ミロのすべてがここに。
初期から晩年まで、空前の大回顧展!

1893年にスペイン、カタルーニャ州に生まれたジュアン・ミロ(1893~1983)は、同郷のピカソと並び20世紀を代表する巨匠に数えられます。太陽や星、月など自然の中にある形を象徴的な記号に変えて描いた、詩情あふれる独特な画風は日本でも高い人気を誇ります。そんなミロの創作活動は、没後40年を迎えたいま、世界的に再評価されています。本展は、〈星座〉シリーズをはじめ、初期から晩年までの各時代を彩る絵画や陶芸、彫刻により、90歳まで新しい表現へ挑戦し続けたミロの芸術を包括的に紹介します。世界中から集った選りすぐりの傑作の数々により、ミロの芸術の真髄を体感できる空前の大回顧展です。

第1章 若きミロ:芸術への決意

Young Miró: The Artist’s Determination 1910s-1920

1893年にバルセロナで生まれたミロは、父親の強い希望もあって1910 年に会計の仕事に就きますが、望まぬ仕事の果てに病にかかったのを機に、両親から画家となる許可を得ました。1912年からフランセスク・ガリの美術学校に通って学びながら、国際的な前衛芸術運動に共鳴し、セザンヌやキュビスム、フォーヴィスム、ダダイズムなどの影響を受けて制作に励みます。自然と親しむことで生まれたモンロッチの風景などには、カタルーニャ人としてのアイデンティティと現代的な表現が同居していました。

ミロ展_東京都美術館

(左)《ヤシの木のある家》 1918年 油彩/カンヴァス 国立ソフィア王妃芸術センター、マドリード
Successió Miró Archive
© Successió Miró / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2025 E5746
(右)《自画像》 1919年 油彩/カンヴァス ピカソ美術館、パリ
Successió Miró Archive
© Successió Miró / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2025 E5746

第2章 モンロッチ – パリ: 田園地帯から前衛の都へ


Mont-roig – Paris: From the Countryside to the City of the Avant-Garde 1920s

1920年、ミロは初めてパリを訪れます。翌年にアンドレ・マッソンの隣にアトリエを構え、シュルレアリスムの画家や詩人たちと交流を持つようになります。以後、ミロはパリとモンロッチを行き来して、故郷カタルーニャの大地の中で、シュルレアリスムに影響を受けた詩的な表現を確立し、芸術の都パリでシュルレアリスムの画家として名を知られる存在となりました。1928年頃からコラージュ 作品を制作し、非芸術的な素材や要素を作品に用いて、伝統的な絵画表現への反抗を試みるようになります。

ミロ展_東京都美術館

《オランダの室内Ⅰ》
1928年 油彩/カンヴァス ニューヨーク近代美術館
Mrs. Simon Guggenheim Fund. Acc. no.: 163.1945
Digital image, The Museum of Modern Art, New York/Scala, Florence
© Successió Miró / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2025 E5746

第3章 逃避と詩情:戦争の時代を背景に

Escape and Poetry in Times of War 1930s-1946

1936年にスぺイン内戦が勃発し、ミロはバルセロナからパリへ逃れます。不穏な現実から目を背けるように、ミロの作品は自身の内面を探求するような詩的なものへと変化していきます。1939 年に第二次世界大戦が勃発した翌年、ミロは滞在していたフランスの小村ヴァランジュヴィル= シュル=メールで〈星座〉シリーズを描き始めます。ミロ本人が「高度に詩的な次元に到達した」と語ったこのシリーズは、マジョルカ、そしてモンロッチへと戦火を逃れながら描かれていきます。

ミロ展_東京都美術館

(左)《絵画(カタツムリ、女、花、星)》 1934年 油彩/カンヴァス 国立ソフィア王妃芸術センター、マドリード
Donation of Pilar Juncosa, 1986
Successió Miró Archive
© Successió Miró / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2025 E5746
(右上)《明けの明星》 1940年 グアッシュ、油彩、パステル/紙 ジュアン・ミロ財団、バルセロナ
Fundació Joan Miró, Barcelona. Gift of Pilar Juncosa de Miró.
© Successió Miró / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2025 E5746
(右下)《カタツムリの燐光の跡に導かれた夜の人物たち》 1940年 水彩、グアッシュ/厚い水彩用網目紙 フィラデルフィア美術館
Philadelphia Museum of Art: The Louis E. Stern Collection, 1963-181-46
Successió Miró Archive
© Successió Miró / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2025 E5746

第4章 夢のアトリエ:内省を重ねて新たな創造へ

The Period of Revision in the Studio of His Dreams 1940s-1960s

1947年にミロは初めてアメリカを訪れ、依頼された壁画の制作に取り組みました。そこ で旧友たちと再会したほか、アメリカの若い画家とも交流して刺激を受けます。以後、ミ ロの評価はアメリカでも高まっていきます。1956年、マジョルカに長年の夢であった広 いアトリエが完成すると、自身の芸術を再検討し、じっくりと作品に向き合って制作す る時期に入りました。また、かねてから日本の文化に大きな関心を寄せていたミロは、 1966年と1969年に訪日し、日本文化と自身の芸術の親和性を再確認していきます。

ミロ展_東京都美術館

(左)《女と鳥》 1967年 着色ブロンズ ジュアン・ミロ財団、バルセロナ
Fundació Joan Miró, Barcelona.
© Successió Miró / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2025 E5746
(右)《クモを苦しめる赤い太陽》 1948年 油彩/カンヴァス ナーマド・コレクション
Successió Miró Archive
© Successió Miró / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2025 E5746
(右下)《太陽の前の人物》 1968年 アクリル/カンヴァス ジュアン・ミロ財団、バルセロナ
Fundació Joan Miró, Barcelona.
© Successió Miró / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2025 E5746
(下)《絵画(エミリ・フェルナンデス・ミロのために)》 1963年 油彩、アクリル/カンヴァス ジュアン・ミロ財団、バルセロナ
Fundació Joan Miró, Barcelona. On permanent loan from a private collection.
Successió Miró Archive
© Successió Miró / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2025 E5746

第5章 絵画の本質へ向かって

Towards a Critical Questioning of Painting 1970s

1960年代には、アメリカの若い芸術家たちに影響を受け、より大画面の作品を制作 するようになります。技法的にも伝統的な絵画技法に抗い、バケツや壺から絵の具 をこぼす、カンヴァスに火をつける、あるいはナイフで切り取るといった手法を使うようになります。ミロが自身の表現を更新し続けたのは、彼が絵画の本質を追い求めた結果であり、その探求は1983年に90歳で亡くなるまで続いていきました。

ミロ展_東京都美術館

(左)《焼かれたカンヴァス2》 1973年 アクリル/カンヴァス ジュアン・ミロ財団、バルセロナ
Fundació Joan Miró, Barcelona. On loan from a private collection.
Successió Miró Archive
© Successió Miró / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2025 E5746
(右)《バルサ FCバルセロナ75周年》 1974年 リトグラフ ジュアン・ミロ財団、バルセロナ
Fundació Joan Miró, Barcelona.
© Successió Miró / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2025 E5746

■展覧会名:ミロ展
■会期: 3月1日(土)〜7月6日(日)
■会場: 東京都美術館(東京・上野公園)
■開室時間: 9時30分〜17時30分、金曜日は20時まで(入室は閉室の30分前まで)
■休室日: 月曜日、5月7日(水)※ただし、4月28日(月)、5月5日(月・祝)は開室
■観覧料金:
[前売券]一般 2,100円/大学生・専門学校生 1,100円/65歳以上 1,400円
[通常券]一般 2,300 円/大学生・専門学校生 1,300円/65歳以上 1,600円
※前売券は2025年1月15日(水)10:00〜2月28日(金)23:59までの販売。
※大学生・専門学校生は、3月1日(土)~16日(日)に限り無料
※身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)は無料
※18歳以下、高校生以下は無料
※18歳以下、高校生、大学生・専門学校生、65歳以上の方、各種お手帳をお持ちの方は、いずれも証明できるものをご提示ください
※土日・祝日のみ日時指定予約が可能です。当日券も館内で販売します。ただしご来場時に販売予定枚数が完売している場合があります。
また、混雑時にはご入場まで時間がかかる場合があります
※各種お手帳をお持ちの方とその付添いの方(1名まで)、18歳以下、高校生以下の方は、日時指定予約は不要です
※3月1日(土)~16日(日)は、大学生・専門学校生の方も日時指定予約は不要です
■主催:東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)、ジュアン・ミロ財団、朝日新聞社、テレビ朝日
■協賛:DNP大日本印刷、竹中工務店、関電工
■協力:スペイン大使館観光部、カタルーニャ州政府観光局、日本航空、日本貨物航空、ルフトハンザ カーゴ AG
■特別協力:FCバルセロナ
■後援:スペイン大使館、インスティトゥト・セルバンテス東京、J-WAVE
■問い合わせ:TEL.050-5541-8600(ハローダイヤル)

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★申込み締切2/21(金)12:00まで


※当選者の発表は商品の発送をもってかえさせていただきます。


更新日:2025年2月5日(水)