【Interview】〜 人と動物が共生する社会のために 〜

ずっと元気で、ずっと一緒に

【Interview】〜 人と動物が共生する社会のために 〜


食事はペットフードが安心

 ―健康維持のために適度な運動と栄養バランスの良い食事が必要なのは、人間もペットも同じです。ペットフードはそれぞれの動物に必要な栄養素を含んだバランスの良い食事となっているので、イヌにはドッグフード、ネコにはキャットフードが最適な食事。更にドライフードの方が品質や栄養面を重視しており安心です。可愛いからといって人間の食べ物を与える人がいますが、それはNG。人間の食べ物は動物にとって高カロリーなものが多く、肥満など生活習慣病の原因にもなります。人間にとって薄味でも動物にとっては味の濃い食事になりますし、人間にとっては美味しいチョコレートやぶどう、アボカドなども動物にとっては有害なものです。


日頃の健康チェックが大切

 ―動物たちは具合が悪くても言葉で伝えられないので、オシッコやウンチなどが健康のバロメーターになります。尿の量や色、便の状態を日頃から記録して健康な状態を覚えておくと、病気に気づきやすくなります。また、水を飲む量もチェックが必要。大量に水を飲む、あるいは全然飲まないというのは病気のサインかもしれません。食欲や排泄、体重などをカレンダーにつけておくと、変化がわかって病気を見つける目安になりますね。
 また、ペットの行動を日頃から注意深く観察し、理解することも大切です。疲れて寝ているのかと思ったら、実は痛みで動きたくないということもあります。これは、近づこうとすると唸る、呼吸が早い、ご飯を残すなどのちょっとした異常な行動に気付けるかにかかってきます。  健康上のリスクを減らすという点では、去勢・不妊手術も、様々な病気の予防に繋がります。例えばホルモンによって誘発される乳腺腫瘍は初めての発情前に不妊手術をすることでリスクを大幅に減らすことができます。  去勢・不妊手術後は、餌をカロリーの少ないものに変更しないと肥満体型となってしまいます。できれば年一回の定期検診を兼ねて動物病院で体重測定をしてもらうと良いでしょう。

0901pet_b.jpg7歳以上のてんかん発作は原因を調べる必要あり
 ―てんかんは、脳の一部もしくは全体が過剰に興奮することで発作が起きる病気です。まず、てんかんのような発作を起こした場合は、通常脳疾患以外の疾患がないかを調べるため、血液検査やレントゲン検査をおこないます。そこで異常がないと脳の疾患からくる発作だとわかります。
 てんかんには本当のてんかんによる発作と脳疾患が原因で起きる発作があります。MRIや脳波の検査をするとどちらの発作かは判断つくのですが、例えば小さな脳腫瘍があった場合、早期であれば手術で取り除けて長生きできる場合があるのに、検査をせずに抗てんかん薬を飲ませ始めると、発作は止まるけれども脳の病気が進行してしまうといったことも起こります。特に、犬猫ともに7歳を超えてからの発作は、MRIや脳波検査による診断をつけてから薬を飲んだ方が良いと思います。

0901pet_c.jpg手術だけが 選択肢ではない場合も
 ―動物たちも人間と同じようにがんや心臓病・糖尿病など様々な病気に罹ります。例えば高齢の末期がんの場合、手術で痛い思いをして命を長らえるのがいいのか、手術をせずに安らかな最期を迎えるのがいいのかは難しい選択になります。最終的には飼い主さんの考え方次第ですが、クオリティ・オブ・ライフを考慮して手術をお勧めしないケースもあります。ペットと暮らす事は、人間にとってはストレス軽減や生活のはり、体の健康などにつながります。でも、動物の健康は、飼い主さんの気遣いあるなしで大きく変わります。お互いに健康で楽しい毎日にしたいですね。

● 先 生 紹 介 ●
獣医師 中村 泰治 
小滝橋動物病院グループ 統括院長 一般財団法人 Living in harmony with pets 代表

年中無休の診療や医療機器の充実で動物たちの命を助けることに真摯に向き合う。大学病院に近づける医療を目指し、設備や技術力を整える努力をしている。また、人と動物が共生する未来の社会を理想に掲げ、一般社団法人「Living in harmony with pets」を立ち上げ活動中。


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●カワイイ動物のお話 vol.1

イヌ派? ネコ派?
 イヌ派、ネコ派などと言われますが、イヌとネコとでは性質がかなり違います。イヌは、自分を群れの中の一員と認識しているので、人の情動や視線を読み取って行動します。そのため常に飼い主さんに注目。命令されると目を輝かせ、人と遊ぶのも触られるのも大好きです。イヌ好きはそこが可愛いのです。それに対して、ネコは野性味があります。狩りが大好きで虫など動くものを追いかけずにはいられません。飼い主さんに呼ばれても気が向かなければ知らん顔。そのくせ甘えたくなると、勝手に膝に乗ってきて喉を鳴らします。その気まぐれが、ネコ好きにはたまらないのです。どちらも愛すべき家族ですね。

更新日:2021年9月1日(水)

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