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【特集】美しいユートピア 理想の地を夢みた近代日本の群像【応募〆切1/23】

美しいユートピア 理想の地を夢みた近代日本の群像_ パナソニック汐留美術館
美しいユートピア 理想の地を夢みた近代日本の群像
Beautiful Utopia: Visions of an Ideal World in Modern Japan

ユートピアは、16世紀イギリスの思想家トマス・モアの小説タイトルで、「どこにもない場所」を意味します。
同じくイギリスの社会思想家、ウィリアム・モリス(1834 - 1896)は自著『ユートピア便り』の中で、暮らしと芸術の総合を唱え、今ここにある課題をみつめ、どこにもない理想を夢みています。その思想が紹介された20世紀の日本でも、ユートピアは暮らしをめぐる課題と理想となりました。そして20世紀を通じあらゆる場所で、美術、工芸、建築など幅広いジャンルを結ぶ共同体が模索されます。新時代の異文化体験を通して近代化しつつあった日本は、かつての日本でももなく、同時代の世界のどこにもない場所だったのです。
本展は2020年に当館と高崎市美術館他で開催し、モダンデザインに託して新しい上質な暮らしを夢みた人々の交流をテーマとした「モダンデザインが結暮らしの夢」展のいわば「続編」となります。モリスに触発されゴッホやプレイクらの芸術に憧れ、人間や社会の理想を近代に求めた白樺派や民藝運動を中心とする第1章に始まり、過去と現在を探る悉皆調査や研究から未来を拓こうとしたフィールドワークや建築家にスポットをあてる第2章、芸術家コロニーの交流と夢を紹介する第3章、地域で育まれた実践の例を追う第4章、そして、どこにもない新世界の創造を模索した戦後の試みにスポットをあてる第5章でしめくくります。
暮らしにまつわる過去をたずね、未来を夢みるさまざまな運動を、この展覧会では「ユートピア」と呼びます。そして「美しさ」にまつわる芸術、装飾工芸、建築デザインにテーマを 絞り、暮らしの中の「美しいユートピア」をみつめます。さらに「美しいユートピア」の歴史をたずねるだけでなく、未来への手がかりとします。美しい暮らしを求める20世紀日本 のユートピアをたずね、当時の来るべき世界を振り返 、今日のユートピアを思い描く方法 を探ります。作品資料約170点を全5章で構成します。

第1章 ユートピアへの憧れ

西欧に憧れ、アジアにめざめる。
雑誌『白樺』、「民藝」運動などから20世紀日本の理想主義が芽生える

ジョン・ラスキン、ウィリアム・モリスの影響を受けた20世紀日本の理想主義を紹介します。20世紀初頭の大正デモクラシーに象徴される当時の日本では「民」が一つのキーワードでした。西欧美術に憧れ、自由と個性を尊重し自らのルーツを振り返った雑誌『白樺』。その白樺派同人たちの交流の中から柳宗悦が中心となり、民衆の暮らしの中の美を説いた「民藝」運動は、「民」をめぐる前後の理想主義を代表します。

美しいユートピア 理想の地を夢みた近代日本の群像_ パナソニック汐留美術館

(左)ウィリアム・モリス著 ケルムスコット・プレス刊 『ユートピア便り』 1892年
TOPPANホールディングス株式会社 印刷博物館蔵
(右)横堀角次郎 《静物》1922年 群馬県立近代美術館蔵

第2章 たずね求める 周縁、国外でのフィールドワーク

民家研究、民具調査など「民」をめぐるフィールドワークが、
ジャンルや国境を越えてミュージアムを育む
近代化するみずからの足元をみつめた、民家や民具などをめぐるフィールドワークを紹介します。農山漁村や周辺地域、民族をたずねる交流はジャンルや国境を越えて、失われてゆく「民」を記録し、未来へつなぐ「ミュージアム」を育みました。渋沢敬三が計画し今和次郎も参画した国立の民族学博物館構想の図面も展示します。

美しいユートピア 理想の地を夢みた近代日本の群像_ パナソニック汐留美術館

(左)今純三 《考現学調査葉書 自宅アトリエノ窓外風景》1931年 工学院大学学術情報センターエ手の泉蔵
(右)山本鼎 《スケッチ パイワン族 小箱の蓋(百歩蛇)》1924年 上田市立美術館蔵

第3章 夢みる 都市と郊外のコミュニティ

関東大震災後、郊外アトリエや芸術家村が生まれる。

その交友から「新人画会」が理想を戦後へつなぐ
蔵田周忠や立原道造など、建築家や詩人、芸術家による関東大震災後の郊外アトリエや芸術家コロニーへの夢を紹介します。1920年代の都市化と鉄道網の発達は郊外住宅地の発達を促しました。分離派建築会の会員であった蔵田は、モリスに倣った田園のユートピアを目指し、世田谷や杉並に文学者や芸術家たちが集って住むモダンで快適なコミュニティを設計しました。同時期、アトリエ村の一つ、池袋モンパルナスの交友に始まる「新人画会」の理想はのちに戦後美術の出発点とされました。

美しいユートピア 理想の地を夢みた近代日本の群像_ パナソニック汐留美術館

(上)立原道造 《Lodge and Cottages》1937年 軽井沢高原文庫蔵
(左下)松本竣介 《立てる像下絵》1942年 神奈川県立近代美術館蔵
(右下)鶴岡政男 《夜の群像》1949年 群馬県立近代美術館蔵

第4章 試みる それぞれの「郷土」で

山本鼎、宮沢賢治、竹久夢二、ブルーノ・タウト…
郷土や「ドリームランド」で表現者の実践が始まる
山本鼎の農民芸術運動や宮沢賢治の活動、竹久夢二、ブルーノ・タウトの美術工芸運動は、「ドリームランド」としての「ふるさと」に、美しい暮らしをもたらす協働の実践でした。同時代、前後して官民による郷土改良や産業化が始まりました。山本鼎の日本農民美術研究所で制作された工芸品やそのデザイン画、宮沢賢治によるドローイング、タウトデザインによる工芸品などを展示します。

美しいユートピア 理想の地を夢みた近代日本の群像_ パナソニック汐留美術館

ブルーノ・タウト 「ヤーンバスケット」1934-36年 群馬県立歴史博物館蔵

第5章 ふりかえる/よみがえる ユートピアのゆくえ

戦後復興をデザインする芸術・建築と、「失われてゆく世界」を記録し
未来への手がかりを求める運動が前後して生まれ…
戦後まもなく、芸術、建築による都市再生に着手した群馬県高崎の文化活動家・井上房一郎と、彼に協力した建築家レーモンド夫妻や磯崎新。そして高度経済成長期の大きく変貌する都市と社会で向かうべき方向を模索して、日本の伝統的な共同体を実測調査し図面化した60年代後半からの「デザイン・サーヴェイ」。それらの動きは芸術と民衆の力を原動力に未来への手がかりをつかもうとしたものです。

美しいユートピア 理想の地を夢みた近代日本の群像_ パナソニック汐留美術館

(左)アントニン・レーモンド 「群馬音楽センター内観透視図」1958年 レーモンド設計事務所蔵
©️The Raymond Family
(右)磯崎新 《還元シリーズMUEUM-I(群馬県立近代美術館)》1983年 磯崎新アトリエ蔵
©️Estate of Arata lsozaki
(下)明治大学神代研究室 「伊根亀山デザイン・サーヴェイ集落全体平面図(4枚組)」 1968年
明治大学建築アーカイブ蔵

■展覧会名/美しいユートピア 理想の地を夢みた近代日本の群像
■会期/1月15日(木)〜3月22日(日)
会期中、一部展示替えします。前期1月15日〜2月17日、後期 2月19日〜3月22日。2月19日以降に再入場の場合は、 半券の提示で100円割引となります。展示替えの詳細は当館ウェブサイトにて1月15日以降発表いたします。なお、ルオー・ギャラリーにて、同館所蔵のルオーコレクションの中から作品を展示。
※土・日・祝は日時指定制(平日は予約不要)
■開館時間/10時より18時まで(ご入館は午後5時30分まで)
※2月6日(金)、3月6日(金)、20日(金)、21日(土)は夜間開館20時まで(入館は19時30分まで)
■休館日/水曜日(ただし2月11日と3月18日は開館)
■入館料/一般:1,200円、65歳以上:1,100円、大学生・高校生:700円、中学生以下:無料
※障がい者手帳を提示の方、および付添者1名まで無料で入館いただけます。
■主催/パナソニック汐留美術館、
■後援/一般社団法人日本建築学会、公益社団法人日本建築家協会、港区教育委員会
■企画協力/株式会社 TNCプロジェクト
■会場構成 /GROUP
■お問い合わせ/TEL.050-5541-8600(ハローダイヤル)
■アクセス/JR新橋駅「烏森口」「汐留口」「銀座口」より徒歩約8分、東京メトロ銀座線新橋駅「2番出口」より徒歩約6分、都営浅草線新橋駅「JR新橋駅・汐留方面改札」より徒歩約6分、ゆりかもめ新橋駅より徒歩約6分、都営大江戸線汐留駅「3・4番出口」より徒歩約5分

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★申込み締切 1/23(金)12:00まで
※当選者の発表は商品の発送をもってかえさせていただきます。


更新日:2026年1月7日(水)