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【特集】企画展 死と再生の物語(ナラティヴ)──中国古代の神話とデザイン──【申込〆切5/23】

 企画展 死と再生の物語(ナラティヴ) ──中国古代の神話とデザイン──_泉屋博古館東京

重要文化財 画文帯同向式神獣鏡 中国・後漢末~三国(3世紀) 泉屋博古館

《展覧会概要》

高度な文明が発達した中国古代では、すぐれた技術によってさまざまな文物がつくりだされ、それらには現代の眼にも斬新で刺激的なデザインの数々がほどこされました。わたしたちの感覚からはかけ離れているようにも思えるこうしたデザインは、いったいどのような思想のもとに生みだされてきたのでしょうか。
本展覧会では、泉屋博古館(京都、鹿ヶ谷)所蔵の青銅鏡の名品を中心として、中国古代の洗練されたデザイン感覚、その背景となった神話や世界観を紹介していきます。そのうえで本展覧会では「動物/植物」「天文」「七夕」「神仙への憧れ」という主に4つの観点から、デザインの背景を読み解いていき、さらには 日本美術に与えた影響についても紹介します。

《みどころ》

①世界屈指と称される住友コレクションの青銅器・青銅鏡から名品を選りすぐって公開。
中国古代のすぐれたデザイン感覚を心ゆくまでお楽しみいただけます。
②デザインの背景にある物語、神話を丁寧に解説し、中国古代のデザインに秘められた謎にせまっていきます。
はじめはとっつきにくかった中国美術も、背景知識とともに見ることで一気に親しみやすく!
③中国古代に生まれた物語・デザインが、日本美術に受け継がれる様にも注目!
日本でもよく知られた七夕伝説も題材に取り上げ、季節感もありつつ、悠久の歴史を感じられる構成となっています。夏休みの自由研究にもぜひ!
④展覧会の関連行事も充実。
プラネタリウムとのコラボなど、これまでになかった新しい形で中国美術に親しむイベントが各種用意されています。近隣施設とも連携しながら、めずらしいテーマの展覧会を盛り上げていきます。
⑤京都本館のリニューアルにあわせ、新たな青銅器グッズも登場!
ほかでは手に入らないオリジナルグッズをゲットして、ぜひSNS等で発信してください。

《展示構成》

中国古代では空想上、実在のさまざまな動物たちがデザイン上に登場します。こうした動物たちは 単なるモチーフではなく、天と地をつなげる媒介としての性質が与えられていました。この性質がベースとなって、鏡や画像石といった当時の文物の上で重要な役割を果たすようになります。そこには青々と生い茂る植物もあらわされ、「世界樹」の思想にも通ずるデザインが、古代人々の信仰する生命力の象徴として、動物たちとともに独創的な世界観をつくりあげていきます。

第1章 天地をつなぐ動物たち

(上)鴟鴞尊 中国・前漢(前2-後1世紀) 早稲田大学會津八一記念博物館
(左下)鴟鴞尊 中国・殷(前13-前12世紀) 重要美術品 泉屋博古館
(右下)戈卣 中国・殷(前12-前11世紀)泉屋博古館

第2章 生命のシンボル 聖なる樹のもとに

企画展 死と再生の物語(ナラティヴ) ──中国古代の神話とデザイン──_泉屋博古館東京

蟠螭樹木文鏡 中国・前漢(前2世紀)泉屋博古館

当時の人々にとっては、天文の知識は生活上に必要であるだけでなく、世界で起こるさまざまな出来事を前もって知るための技術でもありました。こうした性質は、その出現がよい出来事の前触れとされた獣たち──瑞獣──と関連しつつ、デザイン上にも表現されるようになります。日本でもよく知られた四神なども、こうした古代の天文学と密接にかかわるモチーフでした。
天文にかかわる物語としては、七夕伝説も外すことができません。牽牛と織女の恋物語は、不老不死をつかさどるとされる仙女、西王母とも関係しながら、死と再生をめぐる当時の人々の思いやイメージを反映していました。現代の日本にまで脈々と受け継がれている七夕伝説の源とイメージの変遷を、中国古代の鏡や画像石、さらには日本の近世・近代絵画も交えてご紹介します。
漢代では西王母の信仰が爆発的に流行したことが歴史書にも記されています。こうした傾向は不老不死の神仙に対する憧れが高まり、神仙思想が社会のなかで広まっていったことと関係しますが、そのトレンドは鏡の紋様にも大きく影響を与えています。さまざまな神仙があらわされ、所持した者に現世的な利益をもたらすことを銘文に謳う神獣鏡は、日本列島にも数多くもたらされ、古墳にも副葬 されるようになります。重要文化財7面を含む館蔵の名品を中心に、その過程を追いかけます。

第3章 鏡に映る宇宙

企画展 死と再生の物語(ナラティヴ) ──中国古代の神話とデザイン──_泉屋博古館東京

方格規矩四神鏡 中国・前漢末(前1世紀-後1世紀)泉屋博古館

企画展 死と再生の物語(ナラティヴ) ──中国古代の神話とデザイン──_泉屋博古館東京

尾竹竹坡《寿老人図》日本・明治(20世紀)
泉屋博古館東京

第4章 西王母と七夕

企画展 死と再生の物語(ナラティヴ) ──中国古代の神話とデザイン──_泉屋博古館東京

月兎八稜鏡 中国・唐(8世紀)泉屋博古館

企画展 死と再生の物語(ナラティヴ) ──中国古代の神話とデザイン──_泉屋博古館東京

(左)上島鳳山《十二ヶ月美人》のうち《七月 七夕》日本・明治42年(1909)
泉屋博古館東京
(右)上島鳳山《十二ヶ月美人》のうち《八月 嫦娥》日本・明治42年(1909)
泉屋博古館東京

第5章 神仙への憧れ、そして日本へ

企画展 死と再生の物語(ナラティヴ) ──中国古代の神話とデザイン──_泉屋博古館東京

重要文化財 画文帯同向式神獣鏡  中国・後漢末~三国(3世紀) 泉屋博古館
重要文化財 三角縁四神四獣鏡 中国・三国(3世紀) 泉屋博古館

同時開催「泉屋ビエンナーレSelection」

2021年・2023年に泉屋博古館(京都東山・鹿ヶ谷)で開催された「泉屋ビエンナーレ」は、新進気鋭の鋳金作家の方々に約3000年前の中国古代青銅器からインスピレーションを受けた新作を制作いただき、おなじ会場内に陳列することで、時空を超えた対話を体験いただける新たな取組みの展示でした。2回のビエンナーレ出展作品の中から選りすぐりの作品を東京でもご紹介します。はるか古代から連綿とつづく鋳金の技術はどこからきて、そしてどこへと向かっていくのか。ひびきあう聲と聲のなかから生まれた、鋳金芸術の最先端をご覧ください。

企画展 死と再生の物語(ナラティヴ) ──中国古代の神話とデザイン──_泉屋博古館東京

(左)佐治真理子《きいてみたいこと ~Who are you?~ 》 2021年 泉屋博古館蔵
(右)久野彩子《time capsule》 2023年 泉屋博古館蔵

■展覧会名/企画展 死と再生の物語(ナラティヴ)──中国古代の神話とデザイン──
同時開催「泉屋ビエンナーレSelection」
■会期/2025年6月7日(土)〜7月27日(日)
■開館時間/11時〜18時 ※金曜日は19時まで開館 ※入館は閉館の30分前まで
■休館日/月曜日、7月22日(火)※7月21日は開館
■入館料/一般1,200円 学生600円 ※18歳以下無料
※学生・18歳以下のかたは証明書の呈示が必要です
※障がい者手帳等呈示の方は本人および同伴者1名まで無料
■会場/泉屋博古館東京
(〒106-0032 東京都港区六本木1丁目5番地1号)
■主催/公益財団法人泉屋博古館、日本経済新聞社
■後援/TOKYO MX、港区教育委員会
■お問い合わせ/TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
■アクセス/
東京メトロ南北線「六本木一丁目」駅下車
北改札正面 泉ガーデン1F出口より屋外エスカレーターで徒歩3分
東京メトロ日比谷線「神谷町」駅下車 4b出口より徒歩10分
東京メトロ銀座線・南北線「溜池山王」駅下車 13番出口より徒歩10分

★こちらの観覧券を5組10名様にプレゼント!
★申込み締切 5/23(金)12:00まで

※当選者の発表は商品の発送をもってかえさせていただきます。

更新日:2025年5月7日(水)