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【特集】ポール・ケアホルム展 時代を超えたミニマリズム【応募〆切6/30】

織田コレクション 北欧モダンデザインの名匠 ポール・ケアホルム展 時代を超えたミニマリズム_パナソニック汐留美術館
織田コレクション 北欧モダンデザインの名匠
ポール・ケアホルム展 時代を超えたミニマリズム

椅子は、私たちにとって最も身近な道具の一つです。その造形は、座るための合理的な機能を追求したかたちでありながらも、彫刻作品のような自律した美しさを宿しています。とりわけ前世紀の優れた建築家やデザイナーが手がけた椅子は、時代を超える名作として浸透し、近年ますます関心が高まっています。
本展で紹介するポール・ケアホルム(1929~1980)は、20世紀デンマークを代表する家具デザイナーです。ミッドセンチュリーの北欧家具といえば、温もりのある木調のデザインを思い浮かべるかもしれません。しかしケアホルムの特徴は、当時では珍しく、石や金属などの硬質な素材を取り合わせた厳格なデザインにあります。それでいて各々の家具は決して冷たい印象は与えず、置かれる空間に心地よい緊張感をもたらします。古びることのない、ミニマルで清潔な造形に凝縮されたケアホルムの仕事は日本の建築ともよく響き合い、国内の愛好家の間でも根強く支持され続けています。
本展は、長年にわたり椅子研究と収集を続けてきた織田憲嗣氏(東海大学名誉教授)のコレクションを中心に、ケアホルムの主要作品を網羅した、日本の美術館では初めての展覧会となります。織田コレクションを有する北海道東川町の協力のもと、家具約50点と関連資料を紹介するとともに、ケアホルムのデザイン哲学と洗練された家具の造形美を、気鋭の建築家・田根剛氏(ATTA)の会場構成によりお楽しみいただきます。

I. ORIGINS 木工と工業デザインの出会い

はじめに、ポール・ケアホルムの人物と、デザイナーとしての背景を紹介します。
ケアホルムは木工家具製作のマイスターの資格を取得することから出発しましたが、コペンハーゲン美術工芸学校でインダストリアルデザインを学び、当時の工業材料にも関心を持ちます。その過程で、スチールを用いた、後の代表作につながるプロトタイプを生み出しました。家具職人として木材の材質美を体得していたことは異素材を主体としてからも息づき、また後に手がけることとなるミリ単位で計算された厳格なデザインは、構成要素を最小とすることで構造の豊かさを体現したミニマリズムを極めてゆくこととなります。ここでは、主に年譜や写真などの資料展示により、ケアホルムの主要な足跡や20世紀デンマークデザインの系譜における位置づけを概説します。

ポール・ケアホルム展_パナソニック汐留美術館

(左)ポール・ケアホルム《エレメントチェア(PK 25)》1951年 スチール、フラッグハリアード
織田コレクション/北海道東川町蔵 撮影:大塚友記憲
(右)ポール・ケアホルム 1953年 Photo courtesy of FRITZ HANSEN

Ⅱ. DESIGNS: 1951-1980 家具の建築家

本展のメインとなる本章では、ポール・ケアホルムがデザインを手がけた椅子や家具など代表的作品約50点を厳選して展覧します。ケアホルムがデンマーク家具の正統を受け継ぎつつも、いかに素材の選定や構造のディテールづくりに挑戦し、またどのように建築空間との関係を意識しながら、今日にも通ずる革新的な家具をデザインしたのかを見つめます。

(左)ポール・ケアホルム 《PK 22》1956年 スチール、革 織田コレクション/北海道東川町蔵 撮影:大塚友記憲
(右)《PK 22》のフレームを検証するポール・ケアホルム 1957年頃 Photo courtesy of FRITZ HANSEN

(左上)ポール・ケアホルム《PK 0》1952年 成型合板(塗装)織田コレクション/北海道東川町蔵 撮影:大塚友記憲
(中央上)ポール・ケアホルム《PK 26》1956年 スチール、羽毛、麻、革 織田コレクション/北海道東川町蔵 撮影:大塚友記憲
(右)ポール・ケアホルム《PK 91》1961年 スチール、革 織田コレクション/北海道東川町蔵 撮影:大塚友記憲
(左下)ポール・ケアホルム《PK 24》1965年 織田コレクション/北海道東川町蔵 撮影:大塚友記憲

Ⅲ. EXPERIENCES 愛され続ける名作

最終章では、ポール・ケアホルムがデザインした家具の図面や関連写真などの資料を一堂に紹介します。ケアホルムが現代生活や日本建築においてどのように受容されてきたのを示す写真資料や書籍などを展示するほか、デザインを基軸とした北海道東川町の取り組みや、椅子研究家・織田憲嗣氏による椅子のグラフィック画を展示し、ケアホルムを多角的に体験していただく場を創り出します。

ポール・ケアホルム《PK 9》1960年 スチール、革 織田コレクション/北海道東川町蔵 撮影:大塚友記憲

ポール・ケアホルム Poul Kjærholm (1929-1980)

デンマーク北部のオスターヴロ生まれ。19歳で木工家具マイスターの資格を取得した後、コペンハーゲン美術工芸学校で工業デザインを学びます。在学中にはデンマーク家具デザインの第一人者とされるハンス・J・ウェグナーの事務所に勤務。卒業後は家具デザイナーとして活躍する一方、デンマーク王立芸術アカデミーで教鞭を執りました。デンマークの木工家具製作の伝統を継承しながら、スチールに代表される当時の新しい工業材料に関心を持ったケアホルムは、素材の特性をいかした徹底的にシャープなデザインを追求します。それまでに見られなかった精緻な家具の構造や異素材の組み合わせを具現化し、51歳で亡くなるまでの約30年間に、PK22など、今日にまで愛好される名品を数多くのこしました。素材や構造、また空間へのアプローチから“家具の建築家”とも称され、現在では、黄金期といわれる20世紀中葉のデンマークにおける重要なデザイナーの一人とされています。

ポール・ケアホルム展_パナソニック汐留美術館

(左)ポール・ケアホルム 自邸にて 1961年頃 Photo courtesy of FRITZ HANSEN
(右)ポール・ケアホルム 1970年代 Photo courtesy of FRITZ HANSEN

■展覧会名/織田コレクション 北欧モダンデザインの名匠
ポール・ケアホルム展 時代を超えたミニマリズム
■会期 6月29日(土)〜 9月16日(月・祝)
■休館日/水曜日(ただし9月11日(水)は開館)、8月13日(火)〜16日(金)
■開館時間/10時〜18時まで(ご入館は17時30分まで)
※7月5日(金)、8月2日(金)、9月6日(金)、13日(金)、14日(土)は夜間開館(20時まで開館。ご入館は19時30分まで)
■入館料/一般 1,200円、65歳以上 1,100円、大学生・高校生 700円、中学生以下 無料
※障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで無料でご入館いただけます。
■主催/パナソニック汐留美術館、東京新聞
■後援/デンマーク王国大使館、港区教育委員会
■特別協力/北海道東川町、織田コレクション協力会、旭川家具工業協同組合
■助成/公益財団法人ユニオン造形文化財団
■学術協力/織田憲嗣(東海大学名誉教授)
■会場構成/田根剛(ATTA)
■協力/フリッツ・ハンセン、パナソニック ハウジングソリューションズ株式会社
■お問い合わせ/TEL.050-5541-8600(ハローダイヤル)
■アクセス/JR新橋駅「烏森口」「汐留口」「銀座口」より徒歩約8分、東京メトロ銀座線新橋駅「2番出口」より徒歩約6分、都営浅草線新橋駅「JR新橋駅・汐留方面改札」より徒歩約6分、ゆりかもめ新橋駅より徒歩約6分、都営大江戸線汐留駅「3・4番出口」より徒歩約5分

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更新日:2024年6月19日(水)