うわぐすり、すなわち釉薬は陶磁器表面を覆うガラス質の膜であり、陶磁器ならではの要素です。古来人々は釉薬に実用性だけではなく、その性質や施し方によって様々に変化する美しさを求めました。長きにわたり続けられたこの追求は中国陶磁の世界に大きな発展をもたらします。鮮やかな色彩を大胆に使用した三彩、洗練された佇まいを持つ青磁、紫紅色が幻想的に浮かび上がる澱青釉など、全く異なる趣を持ったものが生まれました。
同展では、後漢から明までのおよそ1500年間における、緑釉、三彩、青磁、澱青釉など釉薬の美が詰まった約50点が展示されます。釉薬をかけ焼成することで生まれる、豊かな表現と唯一無二の色彩を楽しむことができます。
釉薬をかけ流す、塗り分ける、はじく
追い求めた色彩の輝き
《同時開催》 伝統芸能の世界 ―能楽・歌舞伎・文楽―
創設者 松岡清次郎は自ら義太夫節に親しみ、文楽を題材とした絵画を多数蒐集しています。他にも、能面や能楽や歌舞伎に取材した絵画も蒐めており、伝統的な舞台芸術を広く愛好していたことがうかがいしれます。今回は、文楽をはじめ、能楽や歌舞伎などを主題とした絵画作品を中心に、伝統芸能の世界へ案内してくれます。
松岡清次郎と伝統芸能
《通年企画》古代エジプトの美術 平穏と幸せへの願い
古代エジプトは、王権を守護する国家神から地域で崇拝された地方神、そして庶民の民間信仰に至るまで様々な神が存在する多神教の国でした。また、野生動物の優れた能力に神性を結び付け、神の地上の姿であるとしてあがめました。神の姿を象った像は、この世の生命が尽きても来世で復活して永遠に生きられるよう、また、今をよりよく生きたいと願う人々の心のあらわれです。本展では死と再生を司るオシリス神や猫の姿であらわされたバステト女神など神々の小像を出品します。 当時の人々の祈りや願いは、人間本来の幸福とは何かという原点を思い出させてくれるでしょう。
■展覧会名/企画展 中国陶磁展 うわぐすりの1500年
《同時開催》伝統芸能の世界 ―能楽・歌舞伎・文楽―
《通年企画》古代エジプトの美術 平穏と幸せへの願い
■会期/10月29日(火)~2025年2月9日(日)
■会場/松岡美術館 (東京都港区白金台5-12-6)
■開館時間/10時~17時(最終入館時間16時30分)
※毎月第1金曜日 10時~19時(入館は18時30分まで)
■休館日/毎週月曜日(祝日の場合は翌平日)
■入館料/一般 1,400円、25歳以下700円、障がい者手帳をお持ちの方と介助者1名まで半額、高校生以下無料
■企画担当/企画展:高橋美里 同時開催:山口翼 通年企画:安斎明子
■アクセス/東京メトロ南北線・都営地下鉄三田線「白金台駅」1番出口から徒歩7分JR「目黒駅」東口から徒歩15分
★こちらの観覧券を5組10名様にプレゼント!
★申込み締切11/22(金)12:00まで
※当選者の発表は商品の発送をもってかえさせていただきます。
更新日:2024年11月6日(水)