*** VOL.01 ***
はじめまして。これから1年に渡って、おしゃれの秘訣や着こなしのヒントになることをお伝えしていきますのでどうぞよろしくお願いいたします。気楽に読んでいただければうれしいです。
まずは、自己紹介をさせてくださいね。私の仕事は一般の方を対象にしたパーソナルスタイリストです。ショッピング同行、ワードローブ診断、ファッションセミナーの開催、アパレルブランド アプローズ&コー・ニューヨークの企画にも参加させていただき、現在はショップチャンネルにゲスト出演しております。
■■■ 昨年からは、ソウルお買いものツアーも開催しています。■■■
現在58歳です。50歳をすぎて専業主婦から一念発起して資格を取得しました。それまでは、なんの変哲のない普通の主婦。ただ、おしゃれが大好きだというだけでした。
子供のころは、洋裁がプロ級の母が仕立ててくれた洋服を着ていました。家には「ドレスメイキングのかわいい子供服」と言う本が何冊もあって、それを見るのが大好きでした。好きなお洋服に印をつけては、母にそれを仕立ててもらっていたのです。時には、アイドルの衣装と同じものを作ってもらったこともありました。一人っ子の私は、母の着せ替え人形みたいだったかもしれません。そんな、私のおしゃれに影響を与えてくれた母が75歳でこの世を去ったのです。母の亡くなった年齢まで25年しかないんだ...。今までの25年はあっと言う間だった、これからの25年はもっと早く過ぎ去ってしまうかもしれないと思ったら、居てもたってもいられなかったのです。何か打ち込めるものがほしかった。
今から思えばそれは何でも良かったのかもしれません。そんな時ある方に、「のり子さんは何が好きですか?」と聞かれたのです。おしゃれが大好きで、お買いものが大好きと即答しました。それ、お仕事になりますよ!と教えて頂いたのです。そこから、無謀にもパーソナルスタイリストとしてスタートしたのです。そんな時、父の癌が発覚し余命半年の宣告を受けたのです。東京に家族をおいて、実家のある札幌で父の看病をすることになりました。毎日の病院通いは、気持ちも滅入ります。折角、お仕事をスタートしたのに...、焦りや、心細さで気持ちも落ち込んでいました。その時、思ったのです。おしゃれをしょう! おしゃれをして病院通いをしよう。毎日のコーデをブログに乗せてみよう。それから、身だしなみをととのえて、ちょっぴりおしゃれをして病院通いがスタートしたのです。
そうしていることで、父がすごく嬉しそうな顔をすることがわかりました。看護師さんから、娘さん綺麗ですね!と言われるのがすごくうれしそうなのです。父のためにも、おしゃれをしなければと思ったのです。最初は父のためだったのが、いつしか自分自身のためにもなっていた、そんな気がしています。おしゃれをしていると、自然と気持ちが外にむくのです。つらい病院通いをたった一人で乗り越えることができたのはおしゃれの力と確信しています。これこそが、おしゃれの効能だと思うのです。
年だからと、諦めていませんか? 忙しいと、手を抜いていませんか? メイクやヘアスタイルのちょっとした工夫、お洋服の着こなしのアレンジで、ワクワクやドキドキ、気分を変えることができます。外見が変わることで得られる自信や喜びは内面の充実へと繋がると思うのです。それは、自分自身だけでなく、家族や友人など周りの人をハッピーにするエネルギーにもなるはずです。これこそが、今の時代ならではの本当の豊かな生き方なのではないでしょうか?
おしゃれ上手になるための解決策とは、似合うものを探すのではなく、なぜ、似合わない?を深く掘り下げること。すごく似合うはわからなくても、「少し変かも」はわかるでしょう。おしゃれになりたい!と強く思うことが大事。そして、柔軟な心を持つこと。服の着方にマニュアルはありません。他人の目を気にせず、自分のために装う心を大切にすれば、おしゃれは楽しくなります。好きなものを見つけ、自分らしく着こなすことができたら、しめたもの! この年代だからこそ楽しめるおしゃれを自由に謳歌したいものです。そして、いまの自分が1番好き、楽しい。そして、歳を重ねることは素敵なこと、そう思い1日1日を大切に笑顔で生きていきましょう。
パーソナルスタイリスト
信田 教子(のぶた のりこ)
専業主婦から50歳で資格を取り、パーソナルスタイリストに。悩みが生じてくる50代こそスタイリングで自分を変えられるという信念の基、メンタリティーをあげるコーディネートのお手伝いをしている。ショッピングアテンド、ショッピングクルーズ、ワードローブ診断、各種講座を開催。ショップチャンネルのゲスト出演も務めるなど幅広く活躍中。
更新日:2019年1月9日(水)