夏とは一味違った魅力にあふれる秋の沖縄。かつて琉球王国が繁栄した沖縄は、独自の文化が生まれ継承されています。東アジアから伝わり独自の発展を遂げた数多くの染織物、素朴な風合いが魅力の「やちむん」(焼き物)や琉球ガラスなど、伝統工芸品も盛りだくさん。また、琉球ロマンに想いを馳せるグスク(城跡)観光なども過ごしやすい気候の秋がおすすめ。さらに沖縄の食文化も楽しんで、〝食欲の秋〟も満喫。この秋、さまざまな琉球文化にふれて、新鮮な感動を発見してみませんか。
沖縄の焼き物“やちむん”は素朴な風合いが人気
沖縄では焼き物のことを「やちむん」と言います。厚みがあるぽってりとした佇まいが特徴で、素朴な風合いが沖縄らしく、島の人々の暮らしに根付いている陶器です。その歴史は古く、17世紀に基礎が築かれ、その後、焼き物の発展を望んだ王府が県内に点在する窯場を那覇市壺屋に統合。これにより壺屋焼が始まりました。
沖縄の台所、那覇公設市場からも近い『壺屋やちむん通り』には窯元と工房が集結。お気に入りを探しに、散策するのも楽しいひとときでしょう。また、読谷村の『やちむんの里』もぜひ訪れてほしいスポット。たくさんの窯元はもちろん、沖縄らしい琉球瓦屋根が印象的な“登り窯”を見ることができます。
美意識に彩られた豊富な沖縄の染織物
沖縄には国から伝統的工芸品に指定されている染織物が13種もあります。そのうち唯一の染物が色彩豊かな「琉球びんがた」。他12種は織物でそれぞれの土地で多彩な織り方がなされています。日本の絣のルーツとされる「琉球絣」、刺繍のような愛らしい模様の「花織」、夏の高級きものとして人気の「宮古上布」など、どれも素晴らしいものばかり。近年はきものだけでなく、ポーチやティーマットなど、暮らしに取り入れやすい小物類も豊富に揃っているので、お土産としても人気です。
また、びんがたの染付け体験や織り機でコースター作りが体験できる施設もあるので、旅の思い出にチャンレンジしてみるのもおすすめです。
グスク観光や食文化を楽しんで秋の沖縄を満喫
沖縄の伝統工芸と深い関係があるのが、琉球王国繁栄の歴史。県内各所には琉球王国のグスク(城跡)があり、悠久のロマンに思いを馳せることができます。
そして、沖縄を訪れたらぜひとも食べたいのが沖縄グルメ。ゴーヤチャンプルーなどの郷土料理やタコライス、ぜんざいなどの沖縄スイーツまで沖縄ならではの食を堪能するのも旅の醍醐味です。
楽しいイベントも満載「沖縄の伝統工芸展 in 沖縄」
11月3日(木・祝)、4日(金)に開催される「沖縄の伝統工芸展in 沖縄」は沖縄の伝統工芸品が一堂に集まる見逃せないイベント。工芸品の魅力を深掘りするトークイベントも開催されます。この秋は琉球文化の奥深さに触れる沖縄の旅を楽しんでみませんか。
復帰50周年記念事業 沖縄の伝統工芸展 in 沖縄
https://www.pref.okinawa.lg.jp/site/shoko/shoko/kogei/fureaihiroba.html
鮮やかな琉球王朝文化が甦る
◎令和首里城復興イベント 木曳式(こびきしき)
https://www.shurijo-fukkou.jp/kobiki/
◎首里城復興祭
https://oki-park.jp/sp/shurijo/
「沖縄の伝統工芸展 in 沖縄」Webサイト(沖縄県商工労働部ものづくり振興課)
更新日:2022年10月5日(水)