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柳澤ゆり子『和のある暮らしを楽しむ』


vol.2 《 春告鳥を贈る 》
〜鶯の別名でもある「春告鳥」を風呂敷に包んで贈りませんか〜

「ホーホケキョ」という鶯のさえずりを聞くと「春が来たのだなー」と感じるものですね。その美しい鳴き声で春の訪れを教えてくれる事から鶯は別名「春告鳥」とも呼ばれるとともに、初鳴き日を記録する桜前線ならぬ「ウグイス前線」というものもあるそうです。さてこの春は、春告鳥を模した和菓子「鶯餅」を手作りして大切な方やお世話になっている方に贈りませんか?電子レンジ使用で簡単に作る方法をご紹介します。

☆☆電子レンジ使用で簡単鶯餅 5ステップ☆☆【材料は9個分】

STEP.1
初めに材料を用意し中餡は20gずつ丸めておきます。
◎白玉粉:60g
◎砂糖(一般的には上白糖/白さを重視しないのであればブラウンでも):30g
◎水:100ml
◎餡(こし・粒・白餡などお好みで):180g

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STEP.2
白玉粉と砂糖をあわせ少しずつ水を加えます (ダマにならないように泡だて噐などでよく混ぜます)

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STEP.3
良く混ぜた(STEP.2)を電子レンジへ。ラップをふんわりかぶせ600Wで2分程度→取り出してよく練り混ぜてもう一度600W1分程度(足りないようなら1分ずつ追加で繰り返す)取り出したら木べらなどでよく練り生地を均等に!

STEP.4
バット等に広げた青豆きな粉の上に(STEP.3)を落とします。まわりからきな粉をかけながら、餅生地を作りたい数に丸めます。

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STEP.5
丸めておいた中餡を餅生地にくるみ楕円形に(閉じ目は下にします)。ここで、少し前後をつまむとウグイスらしく仕上がります。仕上げに茶こしできな粉をたっぷりかければ出来上がりです。

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鶯餅、意外と茶色くて地味に感じるでしょうか?実際のウグイスってもっと綺麗な緑色では?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが良く間違われる綺麗な緑の鳥は「メジロ」・・・勘違いされている方も多いので「メジロとウグイス」気になった方は調べてみて下さいね。

◆集まりに持参するのであれば重箱に詰めて!
重箱に詰めていくと運び易くそのままテーブルにも出せるので喜ばれます。もし、青豆きな粉の色では地味だわ・・・と思われる方は抹茶をかけると華やかに変身!

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◆風呂敷に包んでお届け

せっかくなので重箱に詰めた鶯餅を風呂敷に包んでお届けしてはいかがでしょうか? 2月23日は「つつむ」で風呂敷の日とされています。そんな小ネタとともにお届けするのも楽しいものです。梅柄の風呂敷でこの時期に咲き始める梅の香りも一緒にお届けするのも粋ですね。

〜御参考までにお勧めの風呂敷包み2種〜
≪結び目を見せてかわいらしく≫         ≪結び目を隠して奥ゆかしく≫ yanagisawa2_06.jpg
一年で一番寒いこの時期だからこそ「春を真っ先にお届け」そんな心遣いが嬉しいですね。

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◎ P R O F I L E ◎

yanagisawa_pro.jpg歳時記・和菓子研究家 柳澤ゆり子

パリへ行く!と思い立ち仕事を辞めて渡仏。自国の文化を学ぶ必要を強く感じ、帰国後は着物・煎茶道・和菓子・折形・風呂敷・金継などを学ぶ。ほんの一滴、和のエッセンスを加える事で潤う日々の暮らし。花・茶・和菓子といった身近なアイテムを取り入れることで、四季を感じる暮らしをもっと楽しんでいただけたら、そんな想いで地元鎌倉を中心に活動中。モットーは「美味しく楽しく美しく」。

季節の和菓子と日本茶を楽しむ会・風呂敷塾を主宰。
京都造形芸大(通信)和の伝統文化コース卒業/日本茶アドバイザー/風呂敷愛好家

更新日:2018年2月7日(水)