恵まれた自然を背景にすくすく育ったきゅうり
豊かな自然と歴史、伝統が息づく福島県。7月から9月にかけて全国で最盛期を迎えるきゅうり栽培。この間の福島県のきゅうりの生産量は全国一、東北から関東は もちろん、関西まで出荷するほどの潤沢さを誇ります。きゅうりの品質、形状については他県より厳しい基準が設けられていて、太くまっすぐ育ったきゅうりを中心に、収穫の翌日までには市場に流通させています。今回は3つの主なきゅうりの産地を紹介します。
食の宝庫「福島県」
県内では最大の露地栽培産地【須賀川地区】
特産品は「きゅうり」といわれるほど、豊富な生産量を誇る須賀川は、県内で最も露地栽培の盛んな産地です。ネット栽培なども取り入れ、病害虫のストレスなくまっすぐに育ったきゅうりが自慢。中通りには、全国で唯一ボタン園として国指定名勝とされている須賀川牡丹園(写真)や、地元きゅうりの搾り汁のみで練り込んだ鮮やかな薄緑色の麺「ご当地かっぱ麺」が食べられる店も。低カロリーな麺料理として人気があります。
盆地特有の豊かな土壌【伊達地区】
福島県北部に位置する伊達市。伊達氏発祥の地であり、江戸時代以降は養蚕業のまちとして発展しました。新日本百名山にも選ばれている岩山「霊山」(写真)は、標高825mながら、岩山のてっぺんから眺めるトレッキングコースとして人気です。盆地特有の地形で豊かな土壌を有し、桃・柿・りんごなどの果物や野菜の栽培が盛んな伊達地区。豊かな土壌と空気が作り出すきゅうりは、夏から秋にかけてのご馳走です。
こだわりのきゅうり作り【会津地区】
白虎隊の舞台でもあり歴史のまちとしても親しまれている会津地方。赤瓦の名城の鶴ヶ城(写真)は、会津地方のシンボル的存在。他、明治から昭和初期の蔵や洋館が立ち並ぶ七日町通りは、歴史情緒あふれるまち歩きが楽しめ、伝統工芸品・会津漆器も人気です。また豪雪地帯のこのエリアは福島県の中でも寒さが厳しい地域でもありますが、有機肥料を中心とした肥料により、かじると甘みを感じる、旨味あるきゅうり作りに取り組んでいます。
夏の食卓に欠かせないきゅうり。そのほとんどが水分といわれるほど、みずみずしい味わいと食感が特徴。カリウムなどを多く含み、身体にこもった熱を取り除く作用があることから、熱中症対策や夏の水分補給として重宝されています。また利尿効果があるため、むくみの改善も期待されます。ほどよい満腹感はダイエット食材としても好まれます。サラダ、もろきゅう、塩揉みなど、素材を活かしてさっぱりといただくのがいいですね。
東北のきゅうりで内側から涼しく
今年で11年目を迎える「キュウリビズ」。思わず笑みが出てしまうこのユーモラスな名前は、「クールビズ」をヒントに全農福島県本部が考案した造語です。夏野菜の代表選手であるきゅうりをみんなで食べて、体内から涼しさを取り入れ、夏バテ知らず、熱中症知らず、むくみ知らずの元気な夏を過ごしましょう、というわけです。きゅうりの主産地である東北6県が主催し、東京・大田市場で行うキャンペーン。「きゅうりが食べたい!」と思うきっかけづくりにします。ぜひ今年の夏は、福島のきゅうりで「キュウリビズ」も楽しんでください。
TEL.03(6404)9372
JA全農福島消費地販売部 園芸販売課 鈴木/渡邊まで
更新日:2018年7月4日(水)