きもの

第41回 十二単


■ 第41回 十二単 ■

レディ東京_きものコラム41平安時代に完成した十二単は成人公家女子の正装です。宮中の儀式など、晴れの日の装いとして着用されていました。雛飾りは宮中の婚礼の様子を模していますから、雛人形の女雛が着ているのも十二単です。今回は厳かで華やかな装い、十二単についてご紹介します。

十二単の構成

十二単の呼び名が一派的になっていますが、正式名称は「五衣唐衣裳」(いつつぎぬからぎぬも)と言います。何枚も重ね着されますが、全体の構成は上衣から⚫︎唐衣(からぎぬ)⚫︎表着(うはぎ)⚫︎打衣(うちぎぬ)⚫︎五衣(いつつぎぬ)⚫︎単衣(ひとえ)⚫︎長袴(ながばかま)⚫︎裳(も)からなります。

⚫︎唐衣(からぎぬ)
一番上に着る上半身のみの衣で、身ごろも袖も短くなっています。唐服を模したので唐衣と名付けられました。
⚫︎表着(うはぎ)
唐衣の下に着る衣です。表着の下に着る打衣、五衣を見せるために、少し小さめに作られています。
⚫︎打衣(うちぎぬ)
表着の下に着る袿(うちき)です。艶を出すために砧で打ったことから、打衣と呼ばれます。色は主に紅色です。現在はアクセントカラーとしての役割も担います。
⚫︎五衣(いつつぎぬ)
打衣の下に数枚重ねる袿(うちき)のことで、十二世紀頃から五枚重ねて着ることから五衣と呼ばれています。
⚫︎単衣(ひとえ)
袿の下に着る肌着にあたるもので何色でもよく、文様は菱形に決められています。
⚫︎長袴(ながばかま)
筒形の長い袴。裾は後ろに長く引きます。
⚫︎裳(も)
腰に当てて結び、生地を後ろに垂れて引くものです。

重ね着することで配色の優美さを楽しんだ「襲色目(かさねのいろめ)」

十二単の襟や袖口、裾からは、重ねた衣が少しずつ見えるようになっていますので、その配色の優美さを競うように楽しんでいました。その配色美を「襲色目」と言います。日本には四季折々の自然の色があります。襲色目には基本的な配色がありますが、それぞれの感性で季節感を表現していました。現代でいうカラーコーディネイトが古く昔から行われていたということも興味深いところです。
レディ東京_きものコラム41

写真提供:民族衣裳文化普及協会

(レディ東京ライター/近藤洋子)


更新日:2024年3月20日(水)