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第43回 上田紬(信州紬)

第43回 上田紬(信州紬)

上田紬、伊那紬、飯田紬、松本紬、みさやま紬など長野県全域で生産されている絹織物の総称を信州紬と言います。昭和50年に伝統的工芸品として指定を受けました。今回は信州紬の中でも上田地区で作られている上田紬をご紹介します。
きものコラム_レディ東京_上田紬

日本三大紬の称された上田紬

上田紬は真田織に端を発している絹織物です。戦国武将として知られる真田昌幸が刀のつかを巻いたことから名前が付けられた組紐を真田紐と言いますが、真田紐のように織った織物が真田織です。長野県上田地域の気候や風土は養蚕に適していたため、江戸時代から昭和半ばにかけて蚕種業や養蚕業が盛んに行われていました。現在も蚕室造りの農家や製糸工場の跡があり、織物のまちとしての面影を残しています。江戸中期には江戸や京都でも多くの方に愛用されるなど、大変人気で奄美大島の大島紬や茨城の結城紬と並び、日本の三大紬と称されました。

上田紬の魅力

絹100%で作られている上田紬は光沢があり肌触りもよく、軽いのが特徴です。その上、とても丈夫で3回裏地を変えても破れないほどで別名「三裏紬」とも呼ばれます。丈夫さの秘密は目の細かい糸使いで丁寧に織り込まれることです。上田紬は農家の人たちが自分たちのきものとして作っていたことから、日々作業をしていても破れないよう丈夫さを兼ね備えられたと考えられています。
上田紬の特徴的な柄は多くの人に好まれる縞、格子柄。飽きがこないスタンダードなデザインも長い間愛されている理由です。現在では伝統的な技術を継承しながら、若い人たちの感性に合うようなものも作られています。
(レディ東京ライター/近藤洋子)


更新日:2024年7月10日(水)