視点が面白いおすすめの1冊
『生活はクラシック音楽でできている』
クラシックはお好きですか? 私は子どもの頃にピアノを習っていたのでクラシックはそう遠い存在ではないのですが、そうはいっても普段聴くのはポップスなど現代の洋楽ばかり。みなさまの中にもクラシックはあまり縁がないという方がいるかもしれませんね。
でも、よく耳を澄ませば暮らしの中のあらゆる場面にクラシック音楽が流れている。そんなことに気づかせてくれる面白い本を見つけました。音楽プロデューサー渋谷ゆう子さんの著書『生活はクラシック音楽でできている』(笠間書院)。帯には「炊飯器はモーツァルトを奏で、CMはチャイコフスキーで訴える」と書かれているけれど、確かに我が家の洗濯機からもお風呂からもクラシックが流れてきます。
生活の中やテレビ番組、CM、映画やアニメの中で、また運動会や結婚式などで使われているクラシック音楽。本の中ではさまざまなシーンで使われる楽曲を作曲家と併せて紹介。曲が作られた背景やそのシーンで使われた理由などが軽快な文章で綴られていて、今まで無意識に聞いていた曲が存在感を持って迫ってきます。また、この本が秀逸なのは、ページ下のQRコードを読み込むと文中に出てくる楽曲が即座に聴けること。曲名を見てピンと来なくても、「ああ、この曲か」とわかるので、ストレスなく楽しむことができます。
同じ著者の本で『名曲の裏側』(ポプラ新書)もおすすめです。「クラシック音楽家のヤバすぎる人生」という副題につられて読んでみたら、これが面白い。ベートーヴェン、モーツァルト、バッハなど、音楽室の壁に貼ってあった肖像画の人たちが、男として夫としてどうだったかが面白おかしく描かれています。巨匠たちのダメぶりを知ると、クラシックがぐっと身近になります。こちらもQRコード付き。
● P R E S E N T ● |
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更新日:2024年3月6日(水)